皆さんはジブリ作品の「となりのトトロ」が狭山事件をモデルに作られたという都市伝説があるのをご存知でしょうか。
今回はそんな「となりのトトロ」と1963年5月に発生した狭山事件の共通点や関連性について解説していきます。
この狭山事件は社会問題にも発展した事件で、映画やドラマにもなっています。
この都市伝説については私が中学生のときに初めて知ったのですが、初めて聞いた時は恐怖で寒気がしたのを覚えています。
本当だったら怖いですね・・・。
そんな狭山事件についても簡単に解説していきますので、あくまでも都市伝説という観点で最後まで読んで頂けたら幸いです。
となりのトトロとはどんな話し?
「となりのトトロ」は、スタジオジブリの代表作の一つであり、昭和30年代の日本を舞台にした心温まるファンタジー作品です。
入院中の母の病院近くの農村に引っ越してきたサツキとメイは、森の中に住む不思議な生き物のトトロと出会います。
子どもにしか見えないトトロと不思議な体験をする二人。
ところがある日、母の入院が延びてしまい寂しくなったメイは、一人で母に会いに行こうとします。
ところが道に迷って迷子になってしまう・・・。
メイが居なくなったことを知り、必死に探し回るサツキはトトロを見つけ、にメイのところに連れてって欲しいとお願いをする。
するとトトロは猫バスを出してサツキをメイのところに連れて行き、2人を母のいる病院まで送り届けます。
木に登って、窓越しに母を見つめるサツキとメイはお土産のトウモロコシを窓際に置いて、母の退院を願いながら家に帰るという話し。
「となりのトトロ」はまっくろくろすけやトトロ、猫バスなどユニークなキャラクターが登場し、自然の神秘さと優しさから、観る人を引き込んでいきます。
子供たちの純粋な心にしか見えないトトロの存在は、大人にとっても純粋だったあの頃を思い出させてくれます。
そしてなんと言ってもあの愛くるしい姿がいいですよね。
また、サツキとメイの好奇心旺盛で無邪気な姿と、病気の母親を想う2人の姿は、観る人の心を優しく揺さぶります。
そんな2人が自然との共存や不思議な出会いを通して成長していく姿が描かれています。
ジブリ作品と言えば、子どもだけではなく大人のファンも多く、大人が見ても楽しめる作品ですよね。
簡単に説明しましたが、ここには書き切れない様々な背景や感情が盛りだくさんなので、まだ見たことがない方は一度作品を見てみることをおすすめします。
あらすじを読むだけでは感じられない様々なメッセージが感じ取れるはずです。
狭山事件とはどんな事件?
狭山事件とは1963年5月1日に埼玉県狭山市で発生した女子高校生誘拐・殺害事件のことを指します。
この事件は、犯人からの脅迫状が届いており、身代金を取りに来た犯人を確保しようと警察が40人体制で張り込みを行っていたにも関わらず、犯人を取り逃がしてしまったことでも知られています。
その後、警察は別の容疑で逮捕した当時24歳の石川氏を狭山事件の犯人として取り調べを行い、自白を得て逮捕に至りました。
しかし、石川氏は取り調べで自白したものの、その後は一貫して無罪を主張し、自白は警察からの強要によるものだと訴えました。
この事件では、石川氏が被差別部落の出身者であったことから、部落差別が捜査や裁判に影響を与えたのではないかという指摘もあります。
また、自白を強要するような取り調べのやり方や、証拠不十分なまま起訴されたことなど、冤罪の可能性も指摘されています。
もし仮に石川氏の自白が強要されたものだとすれば、事件の早期解決への警察の焦りが背景にあったのかもしれません。
また、証拠不十分であったにも関わらず有罪判決が下されたことについては、捜査や取り調べを行った警察、起訴を行った検察、事件を裁いた裁判所のすべてが有罪と判断した経緯に疑問が残ります。
さらに、この事件に関わった人物が事件後に6人も死亡したことから、狭山事件はより注目を集める事件となりました。
真相が明らかにされていない中で関係者が次々と亡くなっていったことで、事件の闇の深さを感じずにはいられません。
狭山事件は、警察や司法の在り方、部落差別の問題など、様々な社会問題を浮き彫りにした事件だと言えます。
この事件をモデルとした映画も数多く作られているようで、事件が提起した問題の重要性は今なお色褪せていないのでしょう。
果たしてこの事件とジブリ作品「となりのトトロ」は関係しているのでしょうか。
【都市伝説】となりのトトロと狭山事件の共通点は?
「となりのトトロ」と狭山事件の共通点について、様々な角度から考察してみましょう。
となりのトトロの舞台は狭山市のとなり
まず、「となりのトトロ」の舞台となった場所について注目してみます。
作品の舞台は、狭山丘陵がモデルと言われており、この丘陵は東京都と埼玉県に広がっています。
特に、トトロのモデルとなったのは埼玉県所沢市で、現在も「トトロの森」として親しまれています。

愛知県のジブリパークにあるサツキとメイの家は訪れて見たことがありますが、トトロの森にも一度行ってみたいです。
一方、狭山事件が起こったのは狭山市であり、所沢市と狭山市は「となり」に位置しているのです。
つまり、「となりのトトロ」というタイトルには、狭山事件が起こった「となり」の市を舞台にしているという意味が隠されているのかもしれません。

表向きの「となり」の意味は「となりにいる存在」ということのように思えますが、裏設定があってもおもしろいかもしれないですね。
また、狭山市は「となりのトトロ」の原作者である宮崎駿氏が幼少期を過ごした場所でもあります。
作中では、草壁家(サツキとメイ一家)の引っ越しの場面で”狭山茶”の張り紙をした箱が登場するなど、作品と狭山市の間には何かしらのゆかりがありそうな雰囲気が漂っています。

この情報だけだと根拠があまりなく、偶然ともとれますね。
他にも共通点はあるのでしょうか。
狭山事件は5月に起こっている
次に、狭山事件と「となりのトトロ」に共通する「5月」という時期に着目してみましょう。
狭山事件は1963年5月1日に発生した事件ですが、「となりのトトロ」も5月を意識して作られたのではないかと言われています。
その根拠として、主人公のサツキとメイの名前が挙げられます。
サツキは「皐月(さつき)」で陰暦の5月を、メイは「May(メイ)」で5月を意味しているのです。
2人とも5月生まれという設定は、偶然とは思えないほど作品に5月のエッセンスが散りばめられています。
さらに、サツキ(12歳)とメイ(4歳)の年齢を足すと、狭山事件の被害者である少女の年齢(16歳)になるという点も見逃せません。
これも単なる偶然なのでしょうか。
公式がコメントを出したのも5月であるなど、「となりのトトロ」と5月の関係性は深いようです。
事件との関連はさておき、何かしら5月への執着のようなものを感じます。
狭山事件の被害者の少女にも姉がいた
狭山事件の被害者である少女にも、メイと同じように姉がいたという共通点もあります。
「となりのトトロ」では、行方不明になったメイを姉のサツキが必死に探し回るシーンがありましたが、狭山事件でも少女の姉が誘拐犯からの身代金の受け渡し役を担ったそうです。
妹を助けるために奔走する姉の姿は、両者に共通するモチーフと言えるでしょう。
また、都市伝説として、サツキとメイは実は死んでいたというものがありますが、狭山事件でも被害者の少女は犯人に殺害され、その姉は事件から2ヶ月後に死亡したと言われています。
もしこの都市伝説が真実であれば、姉妹2人が死亡してしまったという悲しい共通点が浮かび上がります。
しかし、これには否定的な意見もあります。
「となりのトトロ」にはサツキとメイの2人が登場し、トトロに出会いますが、当初トトロに会うのは一人という設定だったようです。
しかし、映画化が決まった際に、上映時間を延ばしたという理由から姉妹2人が登場する設定になったとのこと。
となるとサツキとメイの姉妹は後付けの設定で、狭山事件の姉妹とは関連性がないと言えます。
被害者姉の発言
少女の遺体が発見されてから、ショックを受けた姉は「猫のお化けを見た」「大きな狸に会った」などの不可解な発言をしていたそうです。
それらしきものを本当に見たのか、精神的なショックから見てないものを見えたと言ったのかは定かではありません。
ですが、この「猫のお化け」や「大きな狸」とは一体何なのでしょうか。
トトロに置き換えて考えてみると、猫のお化け=猫バス、大きな狸=トトロをさしているようにも思えます。
もし本当に「となりのトトロ」が狭山事件をモデルに作成されたのであれば、姉の発言からキャラクターが誕生したとも考えられますね。
「となりのトトロ」がそうかはわかりませんが、私たちがスルーしてしまうような些細なことでも、そこからインスピレーションを受けて作品に反映させられるのが、天才たる所以なのかもしれません。
七国山病院
「となりのトトロ」でサツキとメイのお母さんが入院していたのは七国山病院という病院です。
このモデルとなったと言われている病院が八国山緑地にある病院。
八国山緑地の地名から病院の名前を考えたのは間違いなさそうですね。
実際に病院のホームページを見てみると、「となりのトトロ」のモデルになった地であることが記載されておりました。
ですが、住所を調べてみると、所沢市でも狭山市でもなく東京都の東村山市。
インターネット上では「八国山病院」が狭山市にあるとの情報もありますが、これはデマでした。
つまり、病院の名前については狭山事件との繋がりはなさそうです。
宮崎駿監督が狭山事件の再審請求に関わっている
ここまで「となりのトトロ」と狭山事件の共通点について説明してきましたが、実は他にも関連していることがあります。
狭山事件で逮捕された石川氏は一審で死刑判決、二審で無期懲役判決を受けました。
しかし、無実を訴える石川氏は再審請求を行います。
その再審請求の署名を「となりのトトロ」の作者である宮崎駿監督も行っているようです。
このことに関しては事実となりますが、スタジオジブリとしては「となりのトトロ」と狭山事件の関連性については否定しています。

宮崎駿監督は狭山事件に関心があったことは間違いなさそうですね。
【都市伝説】となりのトトロと狭山事件の関連性まとめ
「となりのトトロ」と狭山事件の関連についての結論としては、狭山事件がモデルとなった可能性はゼロではないですが、スタジオジブリが否定している以上は、可能性としては低いと考えます。
宮崎駿監督は、作品に込めたメッセージを直接的に語ることは少なく、視聴者に解釈を委ねることが多いと言われています。
だからこそ、私たち視聴者は自由な想像力を働かせ、作品に隠された意味を考察することができるのかもしれません。
真実は作者にしか分かりませんが、都市伝説が生まれたことで狭山事件について関心を持った人も少なからずいるはずです。
「となりのトトロ」は、子供たちの純真無垢な世界を描いた作品ですが、その背景には、大人の世界の複雑さや闇が潜んでいるのかもしれません。
狭山事件という悲劇的な事件と、「となりのトトロ」という誰もが愛する作品。
一見すると全く違う世界のようですが、両者を重ね合わせることで、新たな解釈や気づきが生まれてくるのではないでしょうか。
「となりのトトロ」と狭山事件の共通点については、まだまだ謎に包まれている部分が多いですが、それだけに、考察を深めていくことで、作品の奥深さや監督のメッセージに触れられるような気がします。
今後も、多くの人がこの都市伝説について考え、議論を重ねていくことで、新たな真実が明らかになっていくことを期待したいと思います。
となりのトトロについては別の都市伝説記事もあるので、是非そちらも読んでみてください。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
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